アブラ語るわ
油屋さんらしく今日からオイルのことを取り上げましょう。
油と言って最初に思いつくものが、ガソリンとてんぷら油ではないで
しょうか?しかし、ご承知のようにまったく原料が異なっています。
まず、石油系の話から始めますね。
世界の化学工業を支えている原油、残念ながら日本ではほとんど産出
しませんので、世界各国から供給を受けています。原油は様々な成分
が混在したものですから、このままでは使えません。
原油中の各成分にはそれぞれが沸騰する温度があります。お酒を思い
出してください。お酒は水とアルコールの混合物です。水の沸点は
100℃ですよね。アルコールは80℃ぐらいです。と言うことはお酒を
80℃まで加温するとアルコールが蒸発することになります。この蒸気
を冷却すると元のお酒より濃度の高いお酒になります。この作業を
蒸留といいます。高濃度のお酒(焼酎、ウイスキー、ブランデー)は
蒸留酒です。それに対して低濃度のお酒(日本酒、ワイン、ビール)
は醸造酒と言います。話が大きくそれました(@o@)
原油も上記と同じような蒸留をおこないます。石油精製メーカーの
CMで工場内に煙突のような高い建物をご覧名なったことはありません
か?あれが蒸留する「蒸留塔」と言います。簡単に言えば、一番下で
原油を加熱して、蒸発しやすい(沸点が低い)ものが上に上がり、
順番に成分を分解して一番下に蒸発しないものが溜まります。
代表的な成分としてガソリン、航空燃料、灯油、軽油、重油、アスフ
ァルトに分留され、それぞれの産業で消費されます。運転中に、
タンクローリーの後で信号待ちになった時に観察してみてください。
運んでいるものを記載しています。タンクローリーはいくつかの部屋
に分かれていますので、中にはガソリン、灯油、軽油を混載している
時があります。近寄りすぎて追突しないようにしてくださいね。