繊維の定義
そもそも「繊維」とはどのようなものなのでしょう。
国語辞典には「細胞又は原形質の分化したものが、一定の方向に
長く丈夫になったもの」とあります。なんのこっちゃ分かりません!
研究機関や繊維業界でも確立した定義はないんです。要するに
「細くて長いもの」=「繊維」
こんな程度のものです(^o^) ですから、京都銀行のCMで「長がーい
お付き合い」と言って、おでんネタの中からちくわが出てきますが、
まあ、これも繊維と言えば繊維です。ちょっと無理があるかも...。
繊維には大きく分けて天然繊維と合成繊維があります。
前者には、羊毛、絹、綿など、後者はナイロン、ポリエステルなど
があります。ここでみなさんの「ちょっと待った!」が聞こえて
きます。「羊毛はヒツジさんの体毛、短いぞ!」と
その通りです。元々短い体毛を手で撚り併せて少しずつ長くして
繊維にしていくのです。これを「紡ぐ」又は「紡糸(ぼうし)」
と言います。綿も同じです。綿花のリント(タンポポの綿毛と同じ)
を紡糸して綿糸にしています。
絹も・・・と言いたいところですが、天然繊維中、絹(シルク)だけ
が、最初から「繊維」なんです。ご承知の通り、蚕さんが糸を
吐き(吐糸=とし)繭を作ります。クイズです。さて何メートル
ぐらい糸を吐き続けるでしょう?次回までのお楽しみにしましょう
か。下の写真は絹糸を作る機械です。繰糸機(そうしき)と言いま
す。だいたい繭を7個から15個ぐらいをひとまとめにして繰り上げ
ます。
次回はクイズの答えともう少し掘り下げて詳しくお話をしましょう。