水に溶けると言ってもいろいろ
ちょっとご無沙汰をしてしまいました。すいません。
今日は切り口を変えて、水に溶けるという現象を確認してみましょう。
また食塩から始めますね。食塩(塩化ナトリウム)NaClは水中では
電離してNa+とCL-のイオンになって溶けるんでしたね。
陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤はこの類に入ります。
では、みなさんお馴染みの砂糖はどのように水に溶けるのでしょう
か。そもそも砂糖はどんな構造をしているのでしょうか?
実は炭素(C)が12個、水素(H)は22個、酸素(O)が11個結合した
もので、炭素が12個繋がった鎖に水素と酸素が結合しています。
これは水に出会ってもイオンになりません。ならばなぜ水に溶ける
のか?
水分子はH2Oですよね。これはみなさん知っておられます。よく見て
ください。水素と酸素でできていますよ。砂糖の分子中にも水素と
酸素でできた部分があります。この部分と水とがなじみ易いので、
砂糖は水に溶けるのです。
これをご理解いただいたところで、今日の本題である非イオン界面
活性剤の話をします。もうお分かりですよね。読んで字のごとくで
す。水中でイオン化しないタイプの界面活性剤で分子中に砂糖と
よく似た構造を持ち込むことで、水にも馴染み、油にも馴染むことが
できます。ほとんどの台所用洗剤や衣料用液体洗剤に使用されてい
て、イオン化しないので、先日勉強しました水中の硬度(カルシウム
やマグネシウム)に洗浄作用が影響されない特徴があります。
40年ぐらい前になるのでしょうか。当時、ママレモンという商品が
発売されました。粉石けんよりよく油汚れが落ちて、飛ぶように売れ
たのですが、洗浄力が強すぎて食器洗いの時に、手が荒れてしまう問
題が生じました。ママレモンの響きが懐かしい方はそれなりの年代の
方々です(>_<)
今では、ほとんどの製品に手あれ防止成分が配合されています。